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換気システムの基礎知識について★
2025.02.10こんにちは大輝建築工房です!(^^)!
まだまだ、夜は肌寒い日が続きますね。。
そして家の中の寒さと言えば、すきま風。
「暖房を入れているのに、足元だけが寒い。。」という問題は、
高気密・高断熱な住まいにすることで解決できますよ!
その中でも、今回皆さんに知っていただきたいのが、住宅の「換気システム」についてです。
知らない方も多くいらっしゃいますが、現在の日本の新築住宅には、24時間換気システム設置が義務付けられています。
これは、2003年にシックハウス症候群への対策として、建築基準法が改正されたことがきっかけです。
「そもそも住宅の換気システムって何だろう?」
「結局、どの換気システムがいいの?」
とお悩みの方へわかりやすく解説します。このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。
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換気には、【第1種換気】【第2種換気】【第3種換気】の3つの種類があります。
この中で、住宅の換気システムは、【第1種換気】もしくは【第3種換気】のどちらかになります。
外から空気を取り入れる「給気」と、外へ空気を出す「排気」の両方をファンで行うしくみです。
第一種換気=熱交換と理解されている方も多いのですが、
【第一種換気】が示す言葉の定義としては「給気と排気をファンで行う」という意味です。
ただ、ほとんどの第一種換気システムには熱交換器がセットになっているので、実質的には第一種換気=熱交換とお考えいただいても問題ありません。
熱交換器とは、排気時に捨てる室内の熱を回収して、給気してきた空気と交換してその熱を戻します。
暖房や冷房された空気をそのまま外に捨てるのではなく、熱交換器で外気と熱を交換することで、
冬の冷たい外気は暖かく、夏の熱い空気は冷やして室内に入れるので、冷暖房光熱費を削減することができます。
外へ空気を出す「排気」だけをファンで行い、「給気」は給気口から自然に取り入れるしくみです。
ご自宅にあるトイレやキッチンの換気扇をイメージしていただくと、わかりやすいですね。
まずは、住まいに関わる換気システムが2種類あることを覚えておきましょう。
ここからは、それぞれの換気システムをもう少し詳しく説明していきます!
まずは、【第一種換気のダクト式】です。
給気口と排気口はそれぞれひとつずつ設置されており、各部屋からダクトと呼ばれる管で繋がっています。
特徴的なところとしては、【熱交換器】があることです。
画像では、給排気口の近くに置かれていますが、【熱交換器】の構造としては「段ボール紙を重ねたようなもの」とイメージしてください。
【熱交換器】は、外気の冷たい空気をそのまま入れるのではなく、室内の温められた空気と熱交換することで、温かい空気を部屋の中へ取り入れることができます。
温度に加えて湿度もやりとりする「全熱交換型」と、温度だけのやりとりをする「顕熱交換型」があります。
次は、【第一種換気のダクトレス】です。
読んで字のごとくですが、先ほどのダクト式とは違って「ダクトがない」ものになります。
「ダクトがないのにどうやって空気の道を作るのか?」というと、
この換気システム×2つをセットに空間へ設置することで、その間で空気を循環させるのです。
ファンが70秒ごとに交互に切り替わり、排気と給気が入れ替わります。
冬の暖房の季節では、排気時に室内の空気が「蓄熱材」(画像の筒状のセラミック素材の部分)を通ることで温められます。
それが、給気に切り替えられると、冷たい外気が蓄熱材で温められることで熱交換が行われ、温かい空気を室内に取り入れることができます。
こちらは、第三種換気となるので、つまり、外に出る「排気」のみがファンで行われるしくみになります。
排気ファンで排気されることで、室内が負圧になります。
そのため、各部屋にある給気口から外気が取り込まれ、ダクトと呼ばれる管を通って、換気ファンのある排気口へと流れていく仕組みです。
第三種換気のダクトレスは、それぞれの部屋に設置された換気ファンにより、排気が行われるしくみです。
第三種のダクトレスは、基本的には、パイプファンが使われますが、このパイプファンだけは避けることをおすすめします。
(パイプファンとは、トイレなどにある扇風機のようなプロペラがついたファンのことです。)
住宅で使われるファンは、パイプファンとシロッコファンのいずれかなのですが、
パイプファンは、換気能力が低いので、例えば風の強い日などはその影響で、換気量が極端に低下します。
つまり、十分な換気が行われないのです。
高気密な住まいの場合、気密性が高いので自然に住宅内に入ってくる給気量が一般的に少なくなります。
その状況でパイプファンを採用してしまうと給排気ともにパワーが弱く、十分な空気循環を作り出せず、汚れた空気が部屋に留まってしまうことになります。
ぜひこのポイントは覚えておいてください。
ちなみに、シロッコファンですが、細長い板状の羽が取り付けられた筒状のファンのことです。
キッチンの換気設備に利用されているものとお考えいただくと、わかりやすいかと思います。
パイプファンを除いた換気システムはいずれも一長一短で、それぞれにメリット・デメリットがあります。
これを選べばOKという完璧なシステムはありません。
換気システムはあくまでも「設備」になりますので、優先順位としては「駆体」にこだわることが、満足度の高い住まいづくりにつながります。
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いかがだったでしょうか? 今回は換気システムの設備について、ご紹介しました。
「換気システムがそれぞれ一長一短なのはわかったけど、そうは言っても建てる住まいに合わせたアドバイスがほしい」と思われた方は、
大輝建築工房へお気軽にご相談ください😇✨